マルスウイスキー(本坊酒造)、知られざる本坊和人氏の生い立ちとは【第1回/全3回】

今回は明治5年創業と長い歴史を誇る本坊酒造の代表取締役社長、本坊和人氏に生い立ちからウイスキーに対する思いまで様々なお話をして頂きました!

幼少期、そしてプロフェッショナルとしての原点、老舗蔵元の代表取締役に至る道のり。
全3回のインタビューを通じてお届けします。
ぜひお楽しみ下さい!

昆虫少年として過ごした幼少期 

――
本日はよろしくお願いします。初めに本坊さんの生い立ちをお聞きしてもいいですか?

本坊さん(以下敬称略):
生まれは南さつま市加世田津貫で、津貫は本坊家発祥の地なんです。でも、津貫にいたのは幼稚園の途中まで。鹿児島市内に親が転居しましたので、小学校、中学校、高校まで鹿児島市内で過ごしました。大学は慶應義塾大学の法学部法律学科に進学し、昭和52年(1977年)に卒業しました。小さいころからずっと生き物が好きでね、特に昆虫が大好きな少年でした。

――
昆虫少年ですか!どのような昆虫がお好きだったのですか?

本坊:
特に好きだったのは「蝶」とクワガタなどの「甲虫」ですね。小さい頃は人といるよりは、じーっと色んな虫を見ている方が好きだったんです。

僕達の結婚式のときに、小学校時代の担任の先生にスピーチをお願いしたのですが、「本坊君は毎日『春』を探しに行っていたと。給食を食べた後は、同じ敷地内にあった大学の演習林などにエスケープ(逃亡)して教室には戻らなかったので、それを『春』を探しに行っていた」と表現されていて、会場全員大爆笑でしたよ。そんな子供でした。

そんな事で、小学生から大学生まで関心があったことは自然科学というんですかね。とにかく生き物が大好きで、中学校あたりから熱帯魚の飼育もやったりとかして、たぶん周りから見るとちょっと変わった子だったと思います。大学でも昆虫研究会に所属して採集旅行中心の生活でした。

ヤドカリをとる幼少期の本坊和人氏(出典:ご本人)

――
そうだったのですね。当時から本坊家を継ごうと思われていたのですか?

本坊:
いえ、私は次男で、当時家業は長男が後継することになっていましたので、本坊グループの会社に入るように親から言われたことはありませんでしたし、自分自身もそういうつもりはなくて、さあ就職どうするかなぁなんて思っていました。

ウイスキーとの出会いは大学時代

――
なるほど。ウイスキーとはどのような出会いだったのですか?

本坊:
僕の大学の頃っていうのは、その日本がまさに経済成長している時で、ウイスキー自体も特級、一級、二級といった級別制度がありましたし、ちょうど輸入ウイスキーなども普通に市場で見られるようになった時代だったのですが、味わって飲んでいたというよりも、「なんかかっこいい」という雰囲気で飲むようになったと思います。

あと、ウイスキーとの出会いというと、サントリーさんのCMですね。あのカッコイイCMに惹かれて、それ見て酒屋に走って買いに行ったりしていましたね。大学で上京してからは鹿児島とは全然違う世界でしたね。大学の友達には東京出身のかっこいい連中がいて、彼らに六本木に連れていってもらったりした中で、初めてスコッチウイスキーを飲んだのは覚えています。

大学生時代の本坊和人氏(出典:ご本人)

今思えば当時はかっこよさということで飲んでいた気がしますけど、初めてウイスキーをうまいと感じたのはマルスウイスキーを飲んだ時ですかね。

大学時代、私は7歳上の兄と一緒に東京のマンションに住んでいたんですよ。兄はもう社会人でしたし、当時、山梨でボトリングされたマルスオールドウイスキーとかを父親からよく送ってもらっていました。その時に当社のウイスキーを初めて飲んだんですけど、そこで思いのほかおいしいなぁと感じましたね。

それ以外だと、鹿児島に帰省した時に、鹿児島市内のバーのメインボトルだったデュワーズ・ホワイトラベルですね。これもうまいなぁと思いましたね。

――
ありがとうございます。初めてウイスキーを美味しいと感じたのが、お父様が仕事をされていた本坊酒造のウイスキーだったというのはとてもいい話ですね。

やはり、造り手との距離が近い方がおいしいと感じるのでしょうか。

私の父は東京で寿司屋を営んでいるんですけど、父が握った寿司を食べておいしいなぁと思う感覚とすこし近いのかもと感じました。

まとめ

昆虫や生き物が好きだった幼少期といった本坊さんの生い立ちや、ウイスキーとの出会いなど素敵なお話ばかりでしたよね!

次回のインタビューでは、本坊さんが本坊酒造の代表取締役になるまでの道のりやジャパニーズウイスキー市場が低迷していた冬の時代から復活に至るまでをお話しして頂きます。続きもお楽しみください。



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