居酒屋で注文の多いドリンクは?
今、居酒屋で注文が多いドリンクのトップ3と言えば「生ビール」「ハイボール」「レモンサワー」だと思います。
今回はどの3トップの1つ「ハイボール」について、「具体的にはどういうドリンクなのか?」について説明したいと思います。
「ハイボール=角ハイ」ではない!
「角ハイ」とは、角ハイボールの略称です。
単に「ハイボール」というと、角瓶のデザインに似せて作られた「角ジョッキ」を思い描く人が多いと思います。
角ハイボールのおいしいつくり方 角瓶 サントリー (suntory.co.jp)
ただ、角ハイは「日本で飲まれているハイボールの中で一番売れている」ので、そのイメージが強いのですが、あくまでハイボールの中の1つです。
なので、ハイボールというもの自体は、他にもたくさんあります。
例えば、
・ジムビーム ハイボール
・ブラックニッカ ハイボール
・ホワイトホース ハイボール
・デュワーズ ハイボール
なんて、良く見かけるのではないでしょうか?
では「ハイボール=角ハイ」でないとしたら、ハイボールとはどういうドリンクのことを言うのでしょうか?
ハイボール=ウイスキー+ソーダ
ハイボールとは、『ウイスキーをソーダ(=炭酸水)で割ったカクテルの名前』のことです。
(お店によってはそこにカットレモンを加えたり、オリジナルのレシピにしているケースも多いです。)
ウイスキーは、アルコール度数が40%以上のものがほとんどなので、日本では「何かで割って、アルコール度数を落として」から飲む人が、圧倒的に多いのです。
これは日本人が欧米人と比較した場合、
・お酒が弱い人が多い(アルコール分解酵素が弱い、もしくはない人の割合が多い)
・お酒を食中酒として、オツマミと一緒に食べる習慣が根付いている
といったことが背景にあります。
以下、ウイスキーの代表的な飲み方スタイルについてご紹介します。
ウイスキー 水割り
「氷の入ったグラスにウイスキーを注ぎ、水で割って飲む」スタイルです。
昭和の時代にメチャクチャ流行った飲み方です。
昔は、「ビールを飲んでから、次は日本酒!」という飲み方が多かったので、その日本酒が次第に「ウイスキーの水割り」に置き換わっていったという歴史があります。
ウイスキー ロック
「氷の入ったグラスにウイスキーを注ぎ、そのまま飲む」スタイルです。
グラスは、ロックグラスという背の低いグラスを使うのが一般的です。
BARでウイスキーを嗜む場合、「水やソーダで割ると、せっかくのウイスキーの味が薄くなるから嫌だ! でも、冷たくないと飲みづらい」と考える人が結構多く、ロックでウイスキーを楽しむ人が大勢います。
しかし、ロックはアルコール度数が高く(氷が溶けた分しかアルコール度数が下がらない)、食中酒としては合わせづらいので、居酒屋では注文する人はかなり少ないです。
ウイスキー ストレート
この「ウイスキー ストレート」と「ウイスキー ロック」を勘違いする方が、とても多いで、要注意です!
「ストレート」とは、「何も入れていないグラスのウイスキーを注ぎ、そのまま飲む」スタイルです。したがって、グラスに氷は入れません!!(ここ重要です)
ウイスキーは、「香りを楽しむ」お酒です。
冷やしてしまうと、香り立ちが弱くなり、香りを感じづらくなります。
そのため、ウイスキー愛好家の人は、ウイスキーをストレートで注文することが多いのです。
ただ、何も割られていないので、すごくアルコール度数が高いです。
そうなると、ロックと同様に食中酒として居酒屋で注文する人は、稀だと思います。
ウイスキー ソーダ割
具体的には「氷の入ったグラスにウイスキーを注ぎ、ソーダで割って飲む」スタイルです。
つまり「ウイスキーのソーダ割り≒ハイボール」なのです!
(ハイボールにだけカットレモンなどを入れている/ハイボールも生ビールと同様に樽詰ハイボールをサーバーから注いている場合もあるので、完全なイコールではありませんが、一般的には同じものを指すことが多いです。)
「美味しいハイボールのつくり方」は、また別の機会にご紹介したいと思います!
ウイスキーの飲み方スタイルはバリエーションが多い!
他にも、色々な飲み方スタイルがあります。
ウイスキーのおいしい飲み方 ウイスキー入門 サントリーウイスキー (suntory.co.jp)
飲み方スタイルによって、感じる味わいは大きく異なります。
TPOにあわせた、自分好みの飲み方を探してみてはいかがでしょうか?
こぼれ話
居酒屋で飲み放題を楽しんでいた時のこと。そこの飲み放題メニューには、ビールやレモ
ンサワーなどとともに「ハイボール」がありました。何気なく「ウイスキーのソーダ割り
をください」とオーダーすると、若いスタッフさんが困惑した表情で「すみません、それ
は飲み放題にはありません」との回答。「???」となる私。ピンと来て「それではハイ
ボールをください」と言い直すと、すぐにハイボールが提供されました。ウイスキー文化
を、ハイボールからさらに底上げしないといけないと感じた一幕です。
主に20代のウイスキーが大好きな若手で構成される編集部です。さまざまな蒸溜所、つくり手、ファンの方々との交流をもとに、これからのウイスキー業界を盛り上げる活動を続けていきます。Twitterも発信中。フォローは以下のアイコンをクリック!
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