イチローズモルトの誕生秘話とは【第3回/全3回】

肥土伊知郎さんへのインタビュー第3弾。

第1弾、第2弾と世界中の人の心を掴んだウイスキー誕生における素敵なお話をお聞かせいただきました。第2回インタビュー最終回の今回は、ウイスキーやウイスキー業界、ご自身の会社についての今後の展望を伺いました。

5.これからのつくり手支援と肥土 さんが考える「いいウイスキー」とは

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つくり手がどんどん増えていく。想いをもったつくり手が増えていって、成長する。そういったつくり手支援に関してもご興味があるということで、この点での肥土さんの想いなどを伺えたらと思っております。

肥土さん(以下敬称略):
そうですね。やはり基本的に参入者が増えるっていうことは、消費者の興味を刺激してウイスキーの裾野が広がっていく。当然メディアに出るウイスキー、新興蒸溜所がメディアに出るっていうチャンスもこれからどんどん増えていくでしょうから、さらに裾野が広がっていく。これ自体は業界にとってプラス方向に働くと思うんですよね。

ですけれども、今のウイスキーづくりブームであったりウイスキーそのもののブームというものは、過去の先輩方が築き上げてきた土俵の上に我々が立っているんだというのはしっかり自覚しなきゃいけないと思うんです。

だから「いいものをつくって、先輩たちの努力に、先輩たちの顔に泥を塗らない」そういう想いをもってよりいいものをつくっていこう。そういう想いをもっていないと、ジャパニーズウイスキーの世界的な評価をさらに上げていくことってできないので「いいものをつくろう」っていう想い、そして行動が大事だろうと思っています。

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肥土さんが考える「いいウイスキーの定義」とか「おいしいウイスキーってどんなものなのか」をお伺いしてよろしいでしょうか?

肥土:
いいウイスキーというか、そうだなあ…。いい悪いで言ったら「みんなを笑顔にできるウイスキー」ってことでしょうね。

そして、おいしいウイスキーってのは個人の感性の問題ではありますけれども、わりと味覚って後天的な要素もあります。最初飲みづらいなと思っても、何回か良い飲み方を繰り返していると、だんだんその中にあるおいしさってものが発見できるっていう、そういうことがあるんですよね。そこで「これっておいしいじゃないか!」そんな風に気付いてもらえる、そういう味わいをもったものがやっぱりおいしいウイスキーですから。

個人の味覚だったり経験に委ねられるところなんですけれども、必ず自分でおいしいと思えるものが、たくさんあるウイスキーの銘柄の中にあると思うので、ぜひいろいろトライしていただけたらなと思いますね。

ベンチャーウイスキー立ち上げ期、笹の川酒造にて研修する肥土さん

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最後に、イチローズモルトの今後の展望や、肥土さんが考えるありたい姿をお聞きできたらうれしいです。

肥土:
今後の展望はやっぱり、おいしいウイスキーをつくるために常に工夫をして進化をしていける、そういう会社であってほしいなと思います。

それはなぜそう思うかっていうと、やっぱり自分自身がここ秩父でつくった30年物のウイスキーをみなさんと一緒に飲める、そこまであと17年間あるわけです。それを実現するためには会社の存続が必要ですから、本当にいいものをつくってみなさんに喜んでもらわないといけない。それがやっぱり基本なので。

いいものをつくっていく、そして将来30年物のウイスキーをみなさんと飲む。それが自分自身にとって「最高のウイスキー人生だった」と思える時だと思います。

ということは、そこまで会社が存続していくということで「後輩たちにいい会社を残していく」ということにもなるんだろうと思ってますね。

 ベンチャーウイスキーのみなさん(出典:ご本人)

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ありがとうございます!
とても深い話が聞けてわたし自身もすごい刺激になり、大変勉強になりました。今回もありがとうございました!

まとめ

以上、肥土伊知郎氏への第2回インタビューの様子を全3回でお届けしました。
本記事から溢れる肥土さんの『想い』を感じてくれた皆様、ぜひ以下のコメント欄にてコメントをお願いします。『CELLARR』では、これ以外にも肥土さんのインタビューをもとに様々な記事を執筆しております。
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