【ウイスキーのオンライン社交場、こけら落とし】〜第1回CELLARR SALON「ウイスキーの杜」を終えて〜

CELLARR®の考え方に共感頂ける方たちとのコミュニティとして生まれた、CELLARR SALON。

多くの方々にご協力いただき、2022年2月19日に、CELLARR SALON初となるイベントをオンラインで開催することができました。

「つくり手」との交流を通して、ウイスキーの魅力を味わう・体感することを目的としたCELLARR SALON「ウイスキーの杜」です。

1時間という短い時間でしたが、つくり手と飲み手が集い、どんな時間が紡がれたのか?

みなさまにも少しだけご紹介します。

CELLARR SALONイメージ(出典:Watershed Distillery)

初回ゲストはジャパニーズウイスキー界を牽引されてきたお二方

こけら落としとなる初回は、現役の第一線を退いてもなお、眼光鋭く未来のジャパニーズウイスキーを見つめておられるお二方にゲストとしてお越しいただきました。

【ゲスト】
サントリースピリッツ株式会社名誉チーフブレンダー / CELLARRアドバイザー
輿水精一 氏

ニッカウヰスキー株式会社シニアチーフブレンダー
佐久間正 氏

世界的なウイスキー品評会(ISC: International Spirits Challenge)でご縁があったというお二方。
そういうわけで、最初は「品評会ってどんな感じで行われているの?」という素朴な疑問からトークがスタートしました。

世界のプロフェッショナルたちが集まる品評会

辻(TisTa代表・本イベントのパーソナリティ):
ISCはつくり手だけで評価し合う品評会ですよね。

様々な品評会がありますが、ISCはメディアが評価しているわけではなく、つくり手同士のコミュニケーションで評価されているという点ですごく興味深いです。少しその品評会について、お二方にお話を聞けたらなと思っております!

輿水さん(以下敬称略):

ISCでは、2004年から11年間審査員を務めました。英語文化圏の人達の中で自分ひとりだけ日本人ということもありました。だから、言語の観点からも評価で難しい部分が出てくるのかなと思っていましたが「あの人の評価は理解できない」ということはありませんでしたね。

いいものが出てきたなと思ったら、他の審査員もみんないい点数をつけていましたね。

佐久間さん(以下敬称略):

ISCの審査はブラインドで行われます。ジャパニーズだと正直「これうちのかな?」と思うこともありますが(笑)、自分のところのものかは気にせず公正に評価しています。

自社のものだろう、それだけでいい点をつけるのはカッコ悪いですしね。そこはわかっても、純粋にフェアに採点していました。

丸4日缶詰状態で大変でしたが、いい評価をすることができたし、いい経験になりましたね。

輿水:

意識的に評価すると全体の整合性がつかなくなってしまいますからね。当然、周りもみんなマスターブレンダーなわけですから、評価軸に一貫性がないとブレます。

辻:
ボーダーレスに、フェアに評価できる環境が整っているんですね!

これからのジャパニーズウイスキーはどうなっていくのか

辻:
みなさまがやっぱり気になるのは、これからのジャパニーズウイスキーはどうなっていくのかという部分だと思います。お二人のまなざしをお伺いしたいです。

佐久間:

今、たくさん蒸溜所ができてみんながんばってつくっていますよね。規模が大きくて古い会社に比べると、当然、最近できた蒸留所さんは古い原酒をもっていない。だから、これから大変なこともあると思います。

でも「おいしいものをつくる」。そう思い続けていれば、いつか花開くときが来ると思います。

輿水:

ウイスキーにおいて、お客さんが感じるおいしさは「味」や「香り」の良さだけではありません。製品の背景やストーリーを含めて「おいしい」と感じてもらえる。それは今後も意識し続けていきたいと思います。

ということは、品質と性能は単なる必要条件でしかないんですよね。今は、ジャパニーズウイスキーは引きが強い(=よく売れている)けれど、だからといってつくり手は品質向上に向けた努力を怠ってはいけないですよね。

【参加者の方からのご質問】ブレンドのプロセスとは

今回はイベントに先立って、参加者のみなさまから輿水さんと佐久間さんへのご質問を伺っていました。時間の関係で、全てをご紹介できず、申し訳ございません。その中で、輿水さんと佐久間さんには「ブレンドのプロセス」に関する質問に答えていただきました。

輿水:

スタートはマーケティングですね。コンセプトをマーケターがつくっていって、その途中の段階でブレンダーに相談があります。ああでもない、こうでもないと会話を交わしながら、「彼らが思い描いている新製品を味にするとしたらどんなものだろうか?」とブレンダーが味のイメージを湧かせます

ここでいいものができると、結果的にもいいものができるんですよ。ブレンドの方向性がわかってきますからね。


エコノミーな製品は「人に(マーケットに)聞いてみよう!」でもいいのですが、ウイスキーは違うと思っています。ウイスキーはつくり手のイメージが大事ですからね。

第一個目の試作品をつくって、足し引きを繰り返していきます。最初の試作品は、少ないブレンドから(10種ほど)からスタートし、終わってみたら20種になっているということもありますよ。

佐久間:

多くのサンプルがあるのですが、全部試して、各々の原酒のメモをつくりますね。ブレンダー同士で、そのメモを見せあいます。

その中で「なぜこの人はこういう表現をしたんだろう?」ということもありますので、ディスカッションをしてみると「なるほど」と思うこともありますね。そうして、原酒のノートのようなものがつくられます。

それから「こんなのとこんなのを混ぜればこうなるかな?」と、まずは頭の中でイメージを膨らませます。その後に実際にブレンドしてみて、頭の中のイメージに近ければマーケターに見せて意見をもらいますね。何度も何度も試作してブレンドが決まります

これからもつくり手と飲み手が交流できる心地よい時間を

イベントでは、以上のようなメインルームでのお二方のお話に加え、ブレークアウトルームで参加者のみなさまから輿水さん・佐久間さんに直接質問をしていただいたり、ウイスキー好き同士で交流を深めたりしました。少人数で話を深められるこの時間は、大変好評をいただきました。

ジャパニーズウイスキー業界を牽引されてきたお二方による、史上初のwebイベントの場ということで事務局も緊張…。

しかし、輿水さんと佐久間さん、そしてご参加いただいたみなさまがあたたかく見守ってくださり、こけら落としとなる初回を無事終えることができました。

企画段階からイベント当日まで、
随所でご協力をいただきました関係者のみなさまにこの場を借りて御礼申し上げます。

これからも「つくり手と飲み手が交流できる心地よい時間」を目指して、イベントの企画・開催を行っていきたいと思います。次回もお楽しみに!

ウイスキーが紡ぐすてきなご縁に感謝して。

CELLARR編集部



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