居酒屋ではなく、初めてBARに足を踏み入れたアナタ
20歳を迎え、お酒を嗜むようになると、最初のうちは友達と一緒に居酒屋さんや、焼き鳥チェーン、焼き肉屋さんなどに行くことが多いのではないでしょうか?
少しずつ、お酒の興味を持ち始めたアナタ。
何度かBARに行ったことのある友達に「BARに行ってみない?」と誘われ、一緒に行ってみることに。
はじめてのBAR体験です。
初めてのオーセンティックBARで何を注文するか?
友達とともに入った初めてのオーセンティックなBAR。
暗い照明の落ち着いた雰囲気の中、友達と一緒にカウンター席に座ります。
心なしか、友達もちょっとだけ緊張しています。
目の前には、軽く微笑む女性バーテンダーさん。
「最初のお飲み物は、いかがされますか?」
あなたの答えは?
バーテンダーさんに聞いてみよう!
ここで友達に「どうしよう?」と相談するものアリですが、せっかくお酒のプロフェッショナルのいるBARに来たわけです。
「バーテンダーさんとの会話=リアルな接点」もBARの醍醐味ですから、素直にバーテンダーさんに「自分にとってのオススメ」を聞いてみましょう!!
「実は今日が初めてのBAR体験で、お酒のことは詳しくはわからないのですが、何かオススメはありますか?」
そこからは、バーテンダーさんが上手にエスコートしてくれます!
好みを聞いた上で、BAR初心者にオススメのお酒をコーディネートしてくれるはずです。
もし「ウイスキー」にするか、「カクテル」にするか希望があれば、先に伝えた方が良いでしょう。まあ、それもバーテンダーさん発の会話の流れに乗って、「普段飲んだことがないものを試してみる」というのも、BARの楽しみ方だと思います。
自分でウイスキーを選ぶなら
基本はバーテンダーさんにお任せするスタンスで良いと思いますが、「初めてのBAR体験でウイスキーを楽しむ」場合、何をオーダーしたら良いのでしょうか?
私がチョイスしてあげる立場なら、これをオススメします。
『グレンフィディック12年のハイボール』
オススメ理由は以下の4つです。
①シングルモルトだから
グレンフィディックは、スコットランドのスペイサイド地区にある蒸溜所(モルトウイスキー工場)でつくられているシングルモルト・ウイスキーです。
シングルモルトは、1つの蒸溜所のモルト原酒だけでつくられるので、「ほかの蒸溜所の原酒」は混ぜません。そのため、銘柄(=蒸溜所)ごとの個性が際立ち、『違い』が分かりやすいです。
このウイスキーごとの味の『違い』に気づけるようになると、ウイスキーを飲むのが、とても楽しくなります!
そういい意味で、シングルモルトはBAR入門としてオススメです。
②スペイサイドだから
スコットランドはウイスキーの本場です。日本のウイスキーの先生と言っても過言ではありません。(サントリーもニッカも、ウイスキーをつくりはじめた時には、常に本場スコッチウイスキーを意識して来ました。)
そのスコットランドの中でも、スペイサイドは蒸溜所が特に集中して立地しているスコッチウイスキーのメッカです。
そのスペイサイド地区でつくられるウイスキーの味わいには傾向があり、全体的に「華やかでフルーティな香り」が特徴なのです!
このエレガントで華やかな酒質が、初心者を優しく迎えてくれるでしょう。
③世界でトップクラスに売れているから
シングルモルト・ウイスキーは、その地酒的な性格から世界的なブームとなっています。
日本のシングルモルトでは「山崎」「白州」「余市」などが有名です。
その世界中のシングルモルト・ウイスキーの中で、「グレンフィディック」と「グレンリベット」が常に、世界No.1の売上を競っているトップ2なんです!
それだけ売れているということこそが「品質」とともに、「万人受けする味わい」の証明だと思います。
ちなみに、グレンリベットもスペイサイド地区のシングルモルトなので、もしそのお店に「グレンフィディック」が無ければ、「グレンリベット」をオーダーするのもアリです。
④世界で最初にシングルモルトを発売した蒸溜所だから
現在、シングルモルト・ウイスキーがブームだとお伝えしましたが、それまではブレンディッド・ウイスキーが主流、というかブレンディッド・ウイスキーしかありませんでした。
ブレンディッド・ウイスキーとは、いくつかの蒸溜所のモルトウイスキー(大麦麦芽100%&2回蒸溜)とグレーンウイスキー(大麦麦芽以外を原料として、クリーンな酒質になるまで連続蒸溜したウイスキー)をブレンドした、バランスの良いウイスキーです。
そのブレンディッド・ウイスキーしかなかった1963年に、初めてのシングルモルト・ウイスキーを発売したのが、グレンフィディックなのです!
まさにシングルモルトのパイオニア!!
飲み方はハイボール
前回にお伝えしましたが、「飲み方(ハイボール≒ソーダ割り、ロック、水割りetc.)」は自由です。自分の好きなスタイルを、バーテンダーさんにオーダーしたらOKです。
ただ、初めてのBAR体験の場合、普段から飲み慣れている「ハイボール・スタイル」が受け入れやすいと思います。
また、「普段飲んでいるハイボール」と「プロのつくるシングルモルト・ハイボール」を比較でき、ウイスキーの「味わいの違い」を感じやすいのでオススメです。
ストレートも良いですが・・・
ストレートだと、より個性が際立って「違い」を楽しめます。
そこに少し水を加えると香りが変わったり、より「奥深いウイスキーの楽しみ方」ができるのでオススメではあります。
ただし、アルコール度数が高いので、初心者の方は「飲むペース」に注意が必要です!
ハイボールのように「クイッ」ッと飲むと、しばらくすると想像以上に酔いが回ります。
ストレートで飲むなら、和食の職人さんが「ダシを味見」するかのように、少量ずつ口に含むようにすると良いでしょう。
まずBARに行ってみよう!
話が長くなりましたが、「百聞は一飲に如かず」です。
さあ、BARに行ってみましょう!
こぼれ話
グレンフィディックとグレンリヴェット。
ともに世界で売上トップを競っているシングルモルトで、ペイサイド地区でつくられています。どちらも「グレン」という文字が入っていますが、グレンとは、スコットランドの古い言葉=ゲール語で「谷」を意味します。
つまり「フィディック谷、」「リヴェット谷」という意味。税金逃れのため、谷間に隠れてウイスキーを密造したことにスペイサイド地区のウイスキーづくりは始まっているので、グレンと名の付く蒸溜所が多いのです。
主に20代のウイスキーが大好きな若手で構成される編集部です。さまざまな蒸溜所、つくり手、ファンの方々との交流をもとに、これからのウイスキー業界を盛り上げる活動を続けていきます。Twitterも発信中。フォローは以下のアイコンをクリック!
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